お米の新商品情報
ライスバーガーの“元祖”が玄米ライスバンズを開発! 海外市場で受け入れられる日本のおいしさ【モスフードサービス】
ライスバーガーの“元祖”が玄米ライスバンズを開発! 海外市場で受け入れられる日本のおいしさ【モスフードサービス】
日本の健康的な食文化を世界へ玄米を使った初めての試み
日本発祥のハンバーガー専門店「モスバーガー」を展開するモスフードサービス。事業開始から50年、全国各地の産地とともに作り上げてきたハンバーガーで、日本に心まで豊かになる食文化を根付かせてきました。和を大切にする日本発祥のハンバーガー専門店は、台湾やシンガポール、香港など海外市場にも出店し、各国の食文化に寄り添いながら着実に支持を集めています。
世界で評価されるジャパンクオリティの新たな可能性を見つけるため、商材に特化した新業態店舗や動物性食品を使わないプラントベースバーガーの開発などに取り組む同社は、日本の食文化をもとにした「玄米ライスバンズ」を開発しました。いまではハンバーガーのいちカテゴリーとして定着したライスバーガーですが、その元祖は1987年に誕生したモスライスバーガーです。「日本の主食であるお米を使って、モスバーガーらしいメニューを作れないか」という想いから、うるち米を使ったライスプレートを開発。かりっと、もちっとした食感、食欲を刺激する香ばしい香り、そして日本食の要素を取り入れた具材との相性の良さで、日本のみならず海外でも新たな市場を開拓しました。いままでにない商品開発に取り組む同社のチャレンジ精神は現代に受け継がれ、玄米を使った初めての試みは始まりました。
- 「開発の起点となったのは、『日本の玄米の魅力を発信したい』という想いです。だからこそ、玄米を100%使用したライスバンズにこだわりました。世界的に健康志向が高まり、そうしたニーズを満たす特徴を有していますが、私たちはあくまで『日本発の新しいおいしさを楽しんでほしい』というハンバーガー専門店として本質を大事にして開発しました」と開発経緯を説明するのは、取締役常務執行役員 国際本部長の瀧深淳さん。「玄米ライスバンズ」を使ったメニュー第1弾が、和牛ハンバーグを中心としたボリューム感のある具材に、日本伝統の発酵要素を取り入れたテリヤキソースと組み合わせた「和牛ベーコンエッグチーズ」です。
海外の食文化を調査し理解しながら、世界が喜ぶ日本らしいメニューを考案
- 世界各国に店舗を展開するモスバーガーのメニューには、量産化が可能な仕様が求められます。「玄米ライスバンズ」もおいしさと生産効率の両立を前提に開発が進められました。既存のライスプレートの製造技術を活かしつつ、玄米の特性を分析しながら数ヶ月にわたり試作を繰り返したと、国際マーケティング部企画GLの河本哲也さんは話します。「『玄米ライスバンズ』には、北海道産ゆめぴりかの玄米を使用しています。大地の恵みの力強さを感じさせる素朴な香りをアクセントに、風味豊かなバンズに仕上げました。ただ、うるち米と同じ浸潤時間や加熱温度では結着しないため、海外の現地工場に足を運び、スタッフと意見を交わしながら製造方法を確立しました」
- 「玄米ライスバンズ」を使ったメニュー開発にあたり、販売エリアの香港とシンガポールにおける玄米の消費事情、食文化や嗜好性を調査しました。すると、玄米は主食ではなく野菜と穀物を合わせたグレインズサラダなどの副菜に用いられていることがわかりました。いわば“脇役”として認知されている玄米。瀧深さんはその劣勢をチャンスとしてとらえ、「玄米を主役として打ち出せれば、いままでにない価値を各国に提案できると考えました。当然、ハンバーガーとしての完成度も重要であり、現地モニター調査から見えてきたキーワード『日本らしさ』『ボリューム感』を盛り込み、『和牛ベーコンエッグチーズ』を形にしました」と振り返ります。
- 「玄米ライスバンズ」シリーズは、社内試食会や海外現地スタッフの試食などをふまえて複数候補の中から商品化するメニューを決めています。第2弾として、日本らしさを異なる視点から解釈し、健康志向のニーズにも応える「柚子胡椒テリヤキチーズチキン」の発売が控えており、日本発の新たなハンバーガー開発は続きます。
新商品を海外市場への足掛かりにして国産米の魅力をオールジャパンで普及していく
- 2023年2月、香港とシンガポールで発売された「和牛ベーコンエッグチーズ」は、高価格帯メニューにもかかわらず既存のモスライスバーガーを上回る販売数を記録しています。北海道産というブランド力、ボリューム感のあるビジュアル、そして味わうごとに広がる玄米由来の甘みと香りが現地消費者を惹きつけています。
- 玄米に秘められた価値を磨き上げ、新たな商品開発の道筋を描いたモスフードサービス。瀧深さんと河本さんは、日本の米を活用した海外事業の拡大に意欲を燃やします。「アジアを中心にジャポニカ種が栽培消費されているからこそ、国産米を味わってもらえば品質の高さを実感いただけると思います。今回の挑戦は、広告物のロゴが示すとおり、農林水産省と北海道庁の支援があってこそ行うことができました。使命感をもち国産米の未来を切り開こうと尽くす団体と協力しながら、これからも国産米の消費・輸出拡大に携わっていきたいです」
【事業者紹介】
株式会社モスフードサービス
東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 4階
https://www.mos.co.jp/company/