お米の新商品情報
食事にふりかけるだけで食物繊維がプラスで摂れる。米の食べ方の既成概念を覆す新商品【北大阪農業協同組合】
食事にふりかけるだけで食物繊維がプラスで摂れる。米の食べ方の既成概念を覆す新商品【北大阪農業協同組合】
米に特別な“価値”を付与することで、農業を未来へとつなぐ
- 北大阪農業協同組合(以下、JA北大阪)が管轄するのは、大阪の吹田市と摂津市。2つの市はともに大阪の中心部からわずか10kmにあり、商業が盛んでベッドタウンも広がり、農業が盛んな地域という印象はあまりありません。実際、市内のほとんどが平野部のため、農地より商業地に向いている地形。農家の90%以上が兼業農家で、宅地転用が禁止されているエリアの中には、細々と営農を続けている農家もあるそうです。そんな条件が重なり、高齢化や後継者不足で離農する方は増えているといいます。
「それでも代々の土地を守って農業を続けようという方もいます。そんな農家さんがしっかりと収入を得て、持続可能な状態となるよう、JA北大阪では特産品となるお米や米加工品といった、付加価値を付けた製品の開発に注力してきたのです」
そう話すのは、営農生活部営農経済課の村上智洋さん。これまでのJA北大阪では、簡便に食することができて、備蓄食として重宝する穀物飲料「飲めるごはん」などの加工品を積極的に開発してきました。その製品開発を大きく変えたのが、大阪公立大学で研究していた「WE米®(ういまい)」との出会いだったと、村上さんは話します。 
「WE米®」は、100gあたり36.7gと、食物繊維が一般的な玄米の約7倍。さらに体内での働きが異なる水溶性と不溶性の両方の食物繊維をバランス良く含んでいます。その他、中性脂肪を低減させるγ-オリザノールが豊富で、糖質量も少ないという特長もあるスーパー玄米です。JA北大阪は大阪公立大学や農研機構と連携し、産学連携で量産が可能な品種の栽培研究を進め、2022年に商品化に成功したのです。
「農家さんに声をかけ、興味を持った方に『WE米®』の栽培を始めてもらいました。栽培支援・指導をするほか、収穫できた分はJA北大阪が全量を買い上げます。買取価格も、通常より高く設定し、農家さんの収益向上に貢献しています。現在では、5農家2農業法人が約3.3ヘクタールの圃場で『WE米®』を栽培。年間10トンの収量を上げるようになりました。大阪の名産として、お土産や贈り物に推奨される『大阪産(もん)』の認証も受けています」
機能性表示食品の認定も取得し、「農協の生活習慣米 ういまい」「農協のスーパーすぎるごはん」という、炊飯時に混ぜるだけで食べられる簡便な商品を複数発売しました。しかし、パッケージに謳っている「いつものご飯に混ぜて炊くだけ」「生活習慣米」として浸透させるのは、たくさんの困難があった、と村上さんは話します。
「使われなければ真の価値は伝わらない」というジレンマから脱却
- 「先行して販売した2商品は、本当に簡単に食べられます。少量混ぜて炊くだけ。パックご飯はレンジで温めるだけ。でも、そもそも選んでもらうのが難しいのです」
玄米の持つ「炊くのが難しそう」「独特の香りや味がする」というイメージがまず1つの壁に。そして、家族のために料理をつくる側からすると「普段の食生活を変化させて、家族がひとりでも嫌がったらどうしよう」と不安になるのも壁となります。
「普段の家事に『作業を追加する』、いつもの食事の『何かを大きく変える』などのイメージが抵抗感を生んでいるのかなと思います。そこで発想の方向性を変えることに。それが、普段の食事にひとふりするだけで、『WE米®』の栄養素を摂ることができる『FURI+(フリタス)』を生んだのです」
「FURI+」は、「WE米®」の栄養の特長はそのままに、顆粒状に加工した製品です。ご飯にふりかけるだけで、食物繊維をはじめ「WE米®」の持つ豊富な栄養を摂ることができます。味や香りに抵抗がある方に向けて、プレーン顆粒は無味無臭となっています。その他、白米と相性の良いうめ顆粒と、ふりかけタイプのうめ風味の3種類を開発しました。
「健康を意識した食品に関心がない人はいないと考えています。ただ、家族全員の食事を一斉に変えるのは難しい。そこで、個々人が自由に、なにより簡単にふりかけられる製品をつくりました。『FURI+』なら、摂りたい人だけがふりかければいい。大きな変化を決断する必要はありません」
ご飯以外にも、サラダや焼き魚、パスタ、スープなど、あらゆる料理に合うそうです。朝食の欠食や野菜不足、偏食、栄養バランスの偏りなど、現代社会でたくさんの人が悩んでいる食生活の課題が、「FURI+」をさっとふりかけるだけで解決できるかもしれない、と村上さんは話します。 
北大阪の農業を救う可能性を秘めた、手軽で健康な食品が遂に誕生
- 完成した「FURI+」は、まずはBtoBで販売し、認知拡大を狙う予定だと村上さん。
「学校給食や社員食堂、配膳サービス企業などを対象にテストマーケティングを行う予定です。好き嫌いのあるお子さんや独り暮らしで外食の多い方、嚥下に難のある高齢の方などは、野菜をそのまま摂る機会が少ない。そんな方も、『FURI+』を食堂でのご飯にかけたりお味噌汁に入れるだけで、しっかり食物繊維を摂ってもらえます」
「FURI+」に関心を持つ人が増え、家庭でも使いたいという声が広がれば、一般発売をスタートする予定。すでに一般発売に向けてInstagramでの動画投稿やランディングページの制作は完了し、準備は万端です。よりたくさんの人の好みにマッチするよう、味種も様々なものを検討中だそう。
「昨今は米価が高騰していますが、本来お米は『いつでも気軽に買える食品』でした。それはたくさんの方の努力の結果ですが、残念ながら安いものは、なかなか高く売れるようにはならない。それでは北大阪の米生産者さんの収入は上がらず、離農する人を止められない。そこで『お米をお米として売らない』という発想から始まったのが、JA北大阪の商品開発です。『FURI+』は売り方だけでなく、食べた方も含め、JA北大阪の商品開発の集大成とも言える商品になりました」 
- 「お米は炊飯して食べる食品」という既成概念の枠から飛びだし、お米に高い付加価値を付ける。そんな自由な発想で生まれた、「FURI+」は、いつでも気軽に摂れる、今の時代のニーズに合った食品と言えるでしょう。まずはJA北大阪の管内の学校・施設・企業からスタートし、ゆくゆくは大阪、そして「大阪産」として日本全国、さらには世界へと羽ばたくイメージを描いていると村上さん。また、様々な地域の生産者さん、特産品や名物ともコラボレーションしていきたいとのこと。
それが米の消費量増加に貢献し、JA北大阪の管内はもちろん、日本全国の農業を持続可能なものにできる。「FURI+」にはそんな可能性を感じていると、力強く村上さんは話してくださいました。 
※本記事は2026年2月時点の情報です
【事業者紹介】
事業者紹介
北大阪農業協同組合
大阪府吹田市山田西4-15-1
https://ja-kitaosaka.or.jp/
【販売情報】(2026年2月時点)
・北大阪農業協同組合 販売サイト(近日販売予定)
https://store-ja-kitaosaka.jp/
・JAタウン(販売予定)
https://www.ja-town.com/shop/f/f0/
